愛人として生きる

独身の私と既婚者の彼 許されない恋だけれど…

後戻りできない

朝 目覚めた瞬間から


彼のことを想う



…昨日 私は 彼に告白した


それを 彼は 受け入れてくれた…





 

    

      私たちは 始まった








彼からLINEがきていた



【 おはよう

    

  なんだか 昨日のことで頭がいっぱいだよ


        また すぐに会いたい  】




こんなに舞い上がるものかと思うほど

自分の有頂天ぶりに驚く



この世は 薔薇色かのごとく

すべてが 輝いて見える





でも……



…これは 不倫




まさか 自分が不倫するなんて

思ってもみなかった



自分でも信じられなかった





だって 今まで芸能人の不倫の話題には



『こんな綺麗な奥さんいて 

         何で不倫するんだろ』


『奥さんがかわいそう』



『不倫相手の女性は 虚しくないのかな』



…って 批判的に思っていた





それなのに






人並みに恋愛経験をしてきたけれど


こんな風に 


ドカーン って恋に落ちたことがなかった






本当に どうしようもない気持ち





バチが当たるかもしれない


いつか 彼に捨てられて 

孤独な人生を歩むかもしれない



何もかも ボロボロになるかもしれない






…たとえ そうだとしても


私は この気持ちを貫こうと決めた




告白

『どうしたの⁉︎』



彼は 私の姿を見て驚いた




その顔を見た瞬間 


我慢できずに抱きついた






『…好きに なってしまいました


   気持ちが 動いてしまいました…』





声を震せながら


言葉をひとつ ひとつ 


確かめるように つぶやいた





『…ほんとうに?…』




彼は驚きながら そっと抱きしめてくれた




自分の鼓動が

こんなにうるさいと感じたことはなかった




『…でも 俺 結婚してるよ?

 

            子供いるし 』



『 期待させたくないからちゃんと言うけど

        

       離婚する気も ないんだよ 』





…うん  知ってる


そんなの 知ってる



知ってるし 



正直 そんなこと  どうでもいい




何も壊すつもりもない

奪いたいわけではない




ただ あなたが好きっていうだけ




そのあと 


鼓動の音だけ響く部屋で



キスをした





キッカケは突然に

その日は仕事を終えて

帰ろうと思った時に


彼が



『今度食事に行きましょう』




と突然言った



私は嬉しくて嬉しくて 舞い上がった



『はい!よろしくお願いします』



そう答えて


私は前のめりに

LINE交換する気満々で


でも 彼は


『LINE交換、、、今度にします?』


と なぜか先送りにした




前のめりだった私は 


『あ なんだ  社交辞令だったのか  』



そう思って 


切なくて 苦しくて

そのまま帰宅した



…でも 帰宅してから モヤモヤしだした



私の心が モヤモヤ…

どうしようもなく 止まらなくなった



彼はひとりで23時頃まで事務所にいることは知っている



もうだめだ


気持ちがおさまらない




気づいたら 彼の元へ走っていた