愛人として生きる

独身の私と既婚者の彼 許されない恋だけれど…

連絡

彼との連絡は もっぱらLINE



私も彼も仕事で会えない日は

日中 何度かやり取りして 

寂しさを紛らわす



彼から


【これから帰るよ】


のLINEが届いたら その日は連絡終了




彼が家にいる時は 連絡しない





でも たまに



夜中に



【 起きてる? 何だか眠れなくて 】



…と 突然 軽く尋ねてきたり




【 人を好きになるっていいね

  その気持ちを教えてくれて ありがとう】



…と 突然 熱い言葉をくれたり




合間をぬって LINEしてくれることがある




これが なんともいえず 

幸せな気持ちになる




こっそりと


わざわざ


私に LINEしようと 思ってくれた




その気持ちが 


もう 愛の塊ではないかと




普通の恋愛だったら 

そこまで思わないようなことでも



今の私は

ほんの些細なことで


幸せを感じてしまう




全身全霊

ホテルで 二人きりになると

急に気恥ずかしくなったりして


いい大人なのに いっきに少女に戻る




そんな私を 彼は優しく抱きしめてくれる





『 なに? 恥ずかしいの? 』






ふっと 笑いながら 優しいキスをする



気持ちが溢れて 止まらなくなって


ベッドに倒れ込む






自分の体すべてが 彼に反応する


自分で自分にビックリするくらい…


全身に  電流が走る




頭の先から 足の先まで しびれる感覚





私って こんな風になるんだ…




今まで感じたことがない感覚…




体の相性が いいとか 悪いとか


話には聞いていたけれど


それって どういうことなの?


どこが どうなると それがわかるの?



…って 思っていた







でも…  分かった





やっと 分かった







これは  相性のいい人に出会わなければ


一生 気付けないこと








せめて 体の相性が悪ければ


どこか 冷静になれたかもしれないのに…





…怖いくらいの 快楽





今まで 経験してきたセックスは

何だったんだろう って



そう 思うほどの


恐ろしいくらいの快楽






彼に どんどん ハマっていく…






逢瀬

彼の仕事が終わるのを 

近くのファーストフード店で待つ



この待っている時間も幸せ




ホットティーを飲みながら


ウキウキ ソワソワ


何度もトイレに立ち 何度もメイク直し




彼からのLINE通知で胸が高鳴る



【 これから出るよ 】




彼の車がある駐車場まで行く


どうしても 早歩きになる


なんなら 小走りになる





誰にも見られないように

ひそやかに 会う




『ごめんな お待たせ』


って 彼の弾ける笑顔




ただ こんなことが 幸せで




限られた数時間のデート



彼の運転で 少し離れたホテルに向かう